狼と香辛料 9 3/3

狼と香辛料 9 3/3






戦の時に敵を防ぐためのものさ。
あの穴は煮えたぎった油を流すための穴だ。



異様に守りの堅い街じゃの。



通行証。

ふ〜ん。
ポロソンからか?
荷は何だ?



はい。
武具一式が20点です。



武具を?
ポロソンから?



ぁ、えぇ。
ラトペアロン商会から買い付けたのですが
何か?



はぁ。
まぁ良いだろう。
で、納税は現金か?
現物か?



あぁ。
現物で。



賢明な判断だな。
向こうで武具2組を渡して来い。






ポロソンから買い付けるのは
そんなに珍しい事なのかや?



いや
そんな事は無い。
むしろその逆だ。



ふむ。






よろしくお願いします。



ぁ・・・!



ぁ?



行っていいぞ。






役人と言うのは
どこへ行ってもいけ好かぬものじゃな。



ぁ?



気づかなんだか?
あの最後の役人
かすかに鼻で笑いおった。

さしずめ
あの武具の山を見て
商人風情がちょっと稼いで
いい気になるなと言った気分なんじゃろう。



まぁ良いだろう。
無事街の中に入れたんだからなぁ。
荷馬車を宿において
露天にでも行くか。






チリン
チリン



パタン
パタン






おはようございます。



おはようございます。

おはようございます。



お?






もうおわかりですね?



ぷは!
美味い!

ぬし
おかわりじゃ!



はい
ビール追加ね。
嬢ちゃん強いな。



えへへ。
まだ序の口じゃ。



金のかかる娘に引っかかったなぁ。
美人で羨ましい。



これで尻尾が生えてなきゃ
完璧なんだけどね。



あはははは。



酒は美味く
その上賑やかで良い街じゃ。
のぉ。



賑やかな代わりに
油断もならない。
騎士や傭兵連中とだけは絶対もめるなよ。
面倒な事になるから。



はい。
お待ちどう。



はぁ!
任せときんす!






で、どこへ行くのかや?



商館だよ。
おいおい
ついてるぞ。
口元。



ぁ・・・



ぁ!
お前なぁ・・・
ったく。



しかしぬしよ。



ん?



わっちまでその商館とやらに行く意味
あるのかや?



一人にしておいたら危ないだろ?



う〜ん。
わっちは可愛いからのぉ。
ふふ。



そうじゃなくて
酒に酔って耳と尻尾を出されたら
どうしょうも無いだろ。



なぁに、
そん時はぬしを咥えて待ちの外へ
逃げるまでじゃ。
あの程度の壁なら飛び越えられる。

確か古い物語に
そんな騎士と娘の話があったじゃろ?



騎士が囚われの娘を抱いて逃げるってやつか?



あぁ!
それそれ。



それなら絵にもなるが
狼に咥えられてる俺なんて
ロマンスのかけらもない。
断固お断りだな!



むぅ。
囚われているのがぬしでは
助けがいも無いしの。



ふ。



ところでぬし。



ぁ?



商館とは何ぞや?



商売には危険や事故がつき物だ。
だが誰かが守ってくれるわけじゃない。
騎士たちが鎧で身を固めるように
俺たち商人は
人同士のつながりで身の安全を守る。

これから行くのは出身地が同じ
商人同士の組織の支部だ。

やっぱり懐かしいな!
俺の故郷の建物は
みんなこんな風なんだ。



良いもんじゃの。
あちこちに故郷があると言うのは。



じゃ
用事を済ませてくるから
ここで待ってろ。



なんじゃ?
わっちを連れて同郷の者に
自慢するんじゃないのかや?



すぐ済む。
おとなしく待っていれば
甘いパンを買ってやるよ。



ぁ?



子供扱いするでない!



いらないのか?



要るに決まっておろう。



はぁ。



ギィ



ん?

何しに来た?
出来の悪い商人め。
この時間に来るなんざ
まともに稼ぐ気は無いのか?
さっさと盗人にでもなったほうがいいぞ!



偉大な商人は靴に塵一つ
つけずに金を稼ぐもの。
汚すのは指先を黒いインクで少しだけ。
日がな一日市場を駆けずり回るのは三流の証。
違いますか?



へぇ。
口がうまくなったなぁ。
よくぞ帰ってきた
我が息子よ!



おっと・・・



ははは。



もう息子はやめてくださいよ。



ふん
何を言うか。
ローエン商業組合に居る者たちは
全て俺の息子であり娘だ。
それに俺は
お前が野営の途中で
度々寝小便をした事まで知っている。



ぁぁ・・・



売上金を盗んで仲間たちと
震えながら娼婦の館に行った話も
知っとるぞ。



わかりました。
わかりましたから!



はははははは。






パッカパッカパッカ

ヒヒーン



キィ



行商人のロレンスという男は来たか?



ロレンスどころか
ここ数日
うちにはネズミ一匹来ませんや。



そうか。
ふふ。
ふふふふふふ。



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狼と香辛料 9 2/3

狼と香辛料 9 2/3






この杖を咥えて
丘のちょっとした崖下でうずくまっていたんです。



なるほど。

しかし羊飼いの方に護衛をしてもらえるとは
驚きましたよ。



ぇ?



普通しないでしょ?
こんな事。



ぁ・・・
その・・・
誰かと
話がしたくて。



ぁ・・・
わかりますよ。



それに私
服の仕立て職人になりたいんですよ。
そのためにはお金が必要だから。
組合加盟費とかありますし。



ん!
ぁ・・・

確かに羊を預かって稼ぐよりも
商人たちの護衛をしたほうが
儲かるかもしれませんね。
縄張り争いも厳しいでしょう。



ですね。
安全な場所には
どこも他の羊飼いの方が居ますから。



狼だらけと評判の場所しか無いと?



はい。



狼は厄介ですからね。



ムギュ



痛!
い・・・!
む・・・

しかも狡猾で陰険ですからね。



どこかで聞かれているかも知れませんから
悪口は・・・



ですね。






メェ

メェ



すみません。
こんな早くに足止めさせてしまって。



いや
羊飼いが夕日が沈むより
早くに眠りにつくのは知っていましたから。



夜通しで羊たちを見張らなければならないので。
いつも羊たちの毛を見ながら
考えるんです。
あれがどんな服に変わるのかなぁって。



ふぅ。
それにしてもあなたの仕事ぶりは凄いですね。
実に見事だ。



いえ・・・
そんな・・・



あれほどの腕なら
もっとたくさんの羊を
任せられてもいいのに。



いえ。
これだけでも神様のご加護ですし。
たくさんの羊なんて
私には・・・



見る目が無いんじゃないかなぁ?



ぇ?



雇い主を変えてみてはどうです?



ぇ?!
まさかそんな・・・
とても出来ません。



失礼。
商人ってやつはとかく物事を
損得で考えてしまう動物でね。



あの・・・



はい?



よくあることなんですか?
雇い主を変えるって?



条件が気に入らなければ
別の雇い主を探すのが普通ですが。



そうなんですか?



失礼ですが
雇い主は教会ですか?



ぇ?!



ただの勘です。
商売人としてのね。



はい。
教会の司祭様から
羊をお預かりしています。
その上いろいろと気遣っていただいて。



ぅん・・・



ぁ・・・



さっきの言葉は撤回します。



ぁ?



給金こそ低いかもしれませんが
神が我々を見放さない限り
教会が無くなる事もありません。

だから仕事も無くならず
食べるのに困る事も無い。



そうですよね・・・
そうですよね!



しかしまぁ
副業してはならないとは
神様もお定めになっていませんから・・・



ぁ?



リュビンハイゲンに着いたら
何人か知り合いの商人に聞いてみますよ。

頼りになる護衛が欲しくないか?
ってね。



本当ですか?!
お願いします!






大変な仕事だな。



尻尾は毎日の手入れが大事なのじゃ。



ん?



ぁ?
なんじゃ?
あの小娘の事かや?



ノーラ・アレントだそうだ。



はむ。



トン



あむ!



わぁ!

おい、こら!
え・・・
だから・・・
一応確認したじゃないか。



ふん。
おちおち尻尾の毛づくろいも出来ぬ。



荷台でも無理だったのか?



はん!
荷台などでやっていたら・・・



やっていたら?






随分、話が弾んでおったようじゃな。



ん?
ノーラとか?



犬や羊とは弾まんじゃろ?



はぁ。
向こうが話したいと言うんだ。
別に断る理由も無いだろ?
それに久々に普通の娘との会話だったしな。



小娘はぬしと話すのを
嫌がってたことに気づかんかったのかや?



ん!



くく。



うほん。
ま、それもありだろ。

いきなり一目ぼれされちゃぁ
徐々に好かれると言う楽しみが無くてつまらぬ。



ぁ・・・



どうだ?
俺もなかなかだろ?



く。



ぁ?



ははははは。
似合わぬ。
似合わぬすぎじゃ!

あっは。
あはははは。
あはははは。



そこまで笑うか?
ったく。



あはははは。



気が済んだか?



うむ。
ぬしも意外な切り札を持っておるのぉ。



まぁお前の機嫌が直ったんなら
それでいいがな。



あぁ。うむ。
何だかどうでも良くなった。
小娘がくれた贈り物じゃな。






ほぉ!



おはようございます。



あぁ。
ご苦労さん。



お願いします。

どうも。



いつもどうも。



おかげで助かりました。
正規の検問なら
この通行証を貰うのに
10倍は時間を取られますからねぇ。



教会に雇っていただいてるおかげです。






それでは約束の40トリエです。



ぁ・・・
ですがこの銀貨は
両替すると45トリエぐらいに・・・



がめつい商人の投資ですよ。



投資?



腕の良い羊飼いとつながりがあれば
羊毛取引で思わぬ儲け話に
ありつけるかもしれませんからね。



ありがとうございます。



私たちは暫く
ローエン商業組合の商館に居ます。
また羊を連れて野を行く予定があれば
顔を出してください。

護衛を欲しがっている商人を
紹介できるかもしれない。



ありがとうございます。



ぁ、一応お聞きしておきますが
護衛ができるのは
私たちが通ってきたあの道だけですか?



いいえ。
カスラータとポロソンとラムトラへも行けます。



ラムトラ?
あのラムトラですか?



はい。



遠回りの正規ルートではないですよね?



もちろん森を通る近道のほうです。



騎士ですら怖気づくという
あの不気味な森を?



エネクとなら全く平気です。



やぁ
それなら客が着く可能性はぐんと上がります。



よろしくお願いします。
では
家畜の入り口は向こうですので。



さて
後は税関を通って
お前のおかげで手に入ったこの武具を
レメリオ商会に高値で売りさばくだけだ。



いや。
その金で桃の蜂蜜漬けじゃ。



さて
急がなきゃな。



こら、ぬし!
無視するでない!



売ってなかったらあきらめろよ。
無い確率のほうが高いんだからな。



わかっておる。



無くてもむっとするなよ。



それはする。



だから!






あれは何じゃ?



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狼と香辛料

狼と香辛料 9 1/3


狼と羊飼いの子羊。






メェ

チリン



パルティ、ミス、トゥエロ、モロ
ル、スピンツィオ、ティラ、タォックル。

はぁ〜



プォーー



ありがとうございました。



こちらこそ感謝します。



どうもありがとうございます。



では。



あの・・・



ん?



この道のことは
どちらで聞かれました?



つい先日
ポロソンの酒場で。



狼の噂は出ませんでしたか?



あぁ聞きました。
ただ急ぐもので
この道を選んだのです。



そうですか。



あの・・・
どうかしましたか?



ぇ!
ぁ・・・いえ・・・その・・・



何なりと。
それとも何かご入用ですか?



私を・・・
雇っていただけないかと?



ぇ?!



私は羊飼いです。
羊を育てる以外にも
狼を払う事ができます。
もし私を雇っていただけるのでしたら
狼からあなた方の旅を守る事が出来るんです。
いかがでしょうか?



ぅむ・・・



エネク



ワン

ワンワン

メェ

ワンワン

メェ

ワン

メェ



ぁ・・・
ちょっと待っててください。
連れにも聞いてみます。



腕前?



羊飼いとして腕が立つようなら
雇ってみる価値はある。
話、聞いてただろ?



わっちがおるではないか。



そりゃぁお前さえ居れば十分さ。
ただ羊飼いを狼からの護衛に使う
なんて発想
無かったからな。
新しい商売になるかもしれないだろ?



人間の雄は雌が何匹居てもいいのじゃからの。



はぁ。
色香に惑わされた訳じゃない。
だいたい
お前のほうが断然可愛いじゃないか。



はぁ。
ぎりぎり及第点じゃな。



はぁ。
で腕前は?



まぁ上の中というところかや。



もう少し具体的に。



わっちならあの娘の羊を狩れる。
じゃが
並みの狼では束になっても軽くあしらわれるじゃろう。



そうなのか?



犬の扱いが実にたけておる。



チリン
チリン



厄介な羊飼いと言うのは
賢い犬を持ち
その犬とよく呼吸が合っているものじゃ。
あれはその二つを満たしていると思う。

声を聞く限り若そうじゃが
末恐ろしい。

いっそのこと
今のうちに・・・



わかった。
ありがとう。



ぬしよ。



ん?



本当にあれを雇うのかや?



そうしたいと思うんだが?



はぁ。
あれを雇うという事は
暫く共に旅をする。
という事じゃろ?



ん・・・
嫌か?



嫌と言うわけでは無い。



ふ。
リュビンハイゲンまでほんの2日だ。
駄目か?



駄目という事はありんせん。



まぁ悪いが少し辛抱してくれ。



わっちが何を辛抱するんじゃ?



いや・・・だから・・・
本当に
単に羊飼いが狼からの護衛として役に立つか
試すだけで。



わっちは構わぬが
ぬしが困ろう?



ぁ?



下手に他の者と旅をして
わっちの事がばれたらどうする?



な!
ぁ・・・

ぁ・・・
あぁ・・・
はぁ。



ほぉ。
なるほどのう。



あぁ・・・



こう言って貰いたかった訳かや?

わっちはぬしと二人だけがいい。

たわけ!



すまん。



まったく・・・

ま、2日ぐらいならばれぬじゃろ。
勝手にすれば良い。






お待たせしてすみません。



ぁ・・・いえ・・・
あのぉ〜・・・



リュビンハイゲンまで
40トリエでいかがでしょう?



ぇ?
実際に狼に襲われて無事だった場合は
また別料金という事で。



・・・



ん?
安すぎますか?



ぁ・・・
いえ。
お願いします。



こちらこそ。
ぁ・・・
お名前を伺ってもよろしいですか?



ぁ・・・すみません。
ノーラ・アレントです。






フファ。



エネク!



羊飼いはもう長いんですか?



いいえ。
まだ4年くらいです。
このコを拾ったのが
羊飼いになったきっかけです。



意外ですね。
それまでは?



修道院併設の貧民救済院で
お手伝いをしながら住まわせてもらっていました。



あぁ。



救済院でお世話になっている時も常々
自分で仕事が出来れば
と思っていましたから。
エネクと出会えたのは幸運でした。



日々のお祈りの賜物でしょう。



はい。
本当に神様が引き合わせてくださったとしか
思えませんでした。



ぁ?



であったときはズタボロで
怪我だらけだったんですよ。



狼?



いえ。
山賊か傭兵だと思います。
この杖を咥えて
丘のちょっとした崖下でうずくまっていたんです。




posted by temari-cat at 10:18 | Comment(0) | TrackBack(0) | 狼と香辛料 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

狼と香辛料 8感想・原作比較

狼と香辛料 8感想・原作比較



桃を薄く切って
樽の中にどんどん詰めていくんだが
高級品は間に
イチジクとアーモンドまで入るんだ。
その上からたっぷり蜂蜜を流し込んだら
最後に生姜を少し入れて
2ヶ月ほど漬け込む。

はぁ〜❤

口に入れた途端に広がる甘さと言ったら
この世に類が無いほどだ。
教会が禁止しようかと協議したほどで・・・

って、おい
よだれ垂れてるぞ。

ぬし
嘘では無かろうな。

嘘じゃ無いが
大抵は貴族か金持ち用だからな。
ま、滅多に店には並ばない。

も・・・もし並んだら?
並んだらどうなのじゃ?

わ・・・わかったよ。
買ってやるよ。

絶対じゃな!

けど
少しだぞ。

約束じゃぞ。
良いな?




桃のはちみつ漬けの話を聞き
すっかりその気になってしまったホロ。
でも蜂蜜って・・・
昔から一番身近な甘いものだと思うのですが
独特のクセがあるからくどくないのだろうか?

ただ現在の日本では売られていないと思うのだが
イメージ的には缶詰と似たような物なのだろうか?
缶詰はシロップ漬けなのでもう少しコクはありそうなのですが。




喉渇いた。

我慢しろ。

水でよろしいですか?
葡萄酒もありますが?

水をもらえるかや?

お安い御用です。

ぅ〜ん・・・
あぁ・・・

どうされました?

ちょっとめまいが・・・

だ・・・大丈夫ですか?

ぇ・・・えぇ・・・

落ち着きましたか?

大分・・・ありがとう。

長旅の疲れが出たのでしょう。
今ヤギのミルクをお持ちします。

ぬしさまよ。

わっちにはどうもまだ目の前の物が
傾いているように見えるのじゃが・・・
そなたの目にはどう映られるかや?

あぁ・・・
いえ
決してそのような事は・・・

あるはずが無い・・・
と思うのじゃが・・・
ぅ・・・っと・・・

おい、大丈夫か?

ぅ〜む。
あるはずの無い事が見える!



ホロが部屋のテーブル(部屋自体?)が
傾いている事に気づき
一芝居。

水と言われ出されたカップの中身は葡萄酒。
(ロレンスの台詞でわかるのだが
絵ではピンクの液体)

この場面以前に蝋燭の炎がゆれる場面が
描かれているのでおそらく部屋自体が傾いているのでしょう。




経験は過信を生み
過信は時に命取りとなる。
クロエで懲りたはずじゃろ?




ホロのこの台詞。
非常に重要と思います。
商売の上でも・・・
ですが次回への重要な布石。


しかも武具をロレンスが求めた祭
店主は武具・・・ですか?
と言うところで次なる悲劇は避けれたかもしれない。

もっともそうなってしまっては
物語としては面白くないのですが・・・



武具はリュビンハイゲンじゃ一番の売れ筋だが
持ち込む商人の数も多い。
そのせいで自然と利率は下がるから
値切ったところでたかが知れてる。



ロレンスは経験により武具を仕入れたのだが
通常はよく動く商品と推測される。
しかし胡椒を売った際
店主が武具ですか・・・?
と怪訝な顔をした時にもっと情報収集をしていたら・・・?
違う展開になったはず。



気をつけて行ったほうがいいぞ。

北から傭兵団が来ているらしい。

傭兵団かや?

あぁ。

だとすればこのまま進むのは
自殺行為じゃな。

あぁ。
奴らは空を飛ぶ鷲よりも早く獲物を見つけ
金になりそうなものなら
蕪の葉一枚残らず奪い取る。

長い槍を持っておるしの。
さしものわっちも苦労させられた記憶がある。

もう一つ気になるのは
わざわざ南下してきたという事だ。
奴らは俺たち同様
損得でしか動かん。

ま、ここで悩んでも仕方が無い。
とにかくリュビンハイゲンには
新しく出来たという迂回路で行こう。



ここでロレンスは傭兵団が南下した情報を掴むのだが・・・
この時点で何か出来ただろうか?

店の傾きの件で
ある意味、店主と喧嘩も同然になっていたのだから
既に打つ手は無いとも言えるが
もしあのような無茶な事を言わなければ・・・

せめてリスクの軽減ぐらいは出来たかもしれない。



寝てても狼が来たらわかるんだろうな?

そのくらいわかりんす。

囲まれたら厄介だからな。

心配性じゃな。
普通どの動物も寝ていようが
起きていようが、さして変わらぬ。
ぬしら人間が寝ている時に
無防備すぎるだけじゃ。

いびきかいて寝てるのに
説得力無いな。

わっちはいびきなどかかぬ!



ロレンスは猫や犬を飼った経験が無いのでしょう。
一見寝ているように見えても
しっかり周りの様子はわかっている犬や猫。
狼となればなおの事。

ロレンスがいびきと思ったのは
おそらく寝息でしょう。



狼と香辛料4 限定パック

狼と香辛料(2)


『狼と香辛料』その他の商品

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狼と香辛料 8 3/3

狼と香辛料 8 3/3






あまり羽振りの良くない行商人にたかるのも
良くなかろう?



武具はリュビンハイゲンじゃ一番の売れ筋だが
持ち込む商人の数も多い。
そのせいで自然と利率は下がるから
値切ったところでたかが知れてる。



じゃが
こんだけ買っておれば
儲かるじゃろ?



ま、油代くらいは何とかなるかな?



ぅむ。
何よりじゃ。



ふ。
そう考えると香辛料はやはりうまいな。



食べたのかや?



お前と一緒にするな。



儲けがだ。



はん。
ならまた香辛料を持っていけば良かろう?



リュビンハイゲンとポロソンじゃ
たいして値段が変わらない。
関税がかかるだけ損だ。



ならあきらめる事じゃ。



香辛料並みかそれ以上の利率の商売が出来れば
店なんかすぐなんだがなぁ。



ふむ。
何か無いのかや?



例えば宝石とか金とかは定番じゃないのかや?



その辺りもリュビンハイゲンに限っては
そんなに儲からないんだよ。



クシュン

なんでじゃ?



はぁ。



モゥ



関税が高すぎるんだよ。
一部の商人たちを除いて
輸入しようとする金に
物凄い関税がかけられるんだ。
そのせいでとても商売にならん。



一部の商人たちはなんで除かれるんじゃ?



教会の連中と結託してるからさ。
あそこじゃ教会に金を持っていくと
聖なる刻印を刻んでくれる。

ありがたい物となった金には
とてつもない高値がつく。
当然教会は見返りに
多額の寄付を受ける。



見事な癒着じゃの。



だから密輸に対しても
恐ろしいまでの厳罰主義だ。



ほぉ。



密輸すれば倍ぐらいの値段にはなるだろうが
その分危険もでかい。
だからそんな事を考える馬鹿は
まずいない。



金ぐらい隠して持ち込めんのかや?



そんな生易しい荷物検査じゃない。



ふ〜む。
見つかったらどうなるんじゃ?



最低でも利き腕の切断刑だ。
とてもじゃないが割が合わん。



ま、ぬしの商売は順調なんじゃ。
地道に稼いでいけば良かろう?



まったくそのとおりだが
その地道な利益を浪費する
誰かさんが居るんだがなぁ。

ん?



クゥ



ふ。






気をつけて行ったほうがいいぞ。



北から傭兵団が来ているらしい。



傭兵団かや?



あぁ。



だとすればこのまま進むのは
自殺行為じゃな。



あぁ。
奴らは空を飛ぶ鷲よりも早く獲物を見つけ
金になりそうなものなら
蕪の葉一枚残らず奪い取る。



長い槍を持っておるしの。
さしものわっちも苦労させられた記憶がある。



もう一つ気になるのは
わざわざ南下してきたという事だ。
奴らは俺たち同様
損得でしか動かん。

ま、ここで悩んでも仕方が無い。
とにかくリュビンハイゲンには
新しく出来たという迂回路で行こう。

ぁ・・・
お前、異教の魔術師は恐くないのか?



ぅん。



迂回路には狼の軍団も居るらしい。



人間より楽じゃ。



ぁ?



少なくとも話は通じる。



じゃそっちの交渉は任せたぞ。






チリン
チリン






ふわぁ・・・
しかし誰もおらぬのう。



噂の力はことのほか強いからな。



つまらぬ。
わっちは昼寝。



寝てても狼が来たらわかるんだろうな?



そのくらいわかりんす。



囲まれたら厄介だからな。



心配性じゃな。
普通どの動物も寝ていようが
起きていようが
さして変わらぬ。

ぬしら人間が寝ている時に
無防備すぎるだけじゃ。



いびきかいて寝てるのに
説得力無いな。



わっちはいびきなどかかぬ!



まぁ・・・
そんなにでかくは無いが・・・



かかぬと言っとるじゃろ!



わかった、わかった。



かかぬと言っとる!
ふん!



だからわかったって。



ん?



ん?
どうした?



この先の交渉はぬしに任せる。



何が居るんだ?



わっちの嫌いな人間じゃ。



例の魔術師か?



ぅ〜・・・






チリン

メェ

チリン

メェ






ぁ?



羊か?

魔術師ってのはあれか?



メェ
メェ

チリン
チリン
チリン



何じゃ?
今のは?



羊飼いに会った時の儀式だ。
これで少なくとも
あいつは魔術師じゃなさそうだ。

私は旅の行商人、ロレンス。
こっちは旅の連れのホロ。

神のお導きで出会えた羊飼いの方に
道中の安全を祈って頂きたいのですが。



喜んで。



ぁ?

ぁ!



む・・・



ぁ・・・



むぅ・・・



チリン



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